
7月の試合日程を告知する球団ポスターにも起用されるなどチームが井上に懸ける期待も大きい
夏男として今年も存在感を示せるか。チームの上位進出のカギは
井上晴哉が握っているだろう。昨季は6月30日の時点で.264だった打率が、夏場に入ると急上昇。月間成績はいずれもシーズン最高の打率.400、7本塁打、23打点と“無双モード”に入った。
「7月は誕生日(3日)がある月なので、何かあるんですよ」と不敵な笑みを浮かべながら、こう続けた。「ウチの投手もバテてくるころ。打線でカバーしないといけない」。力強い言葉に主砲としての決意をにじませた。
今季は交流戦終了時点で56試合、打率.249、12本塁打、31打点の成績を残しているが、不調のため4月には一時チームを離脱するなど、本人にとっては不満の残る内容。井口監資仁督も夏場に状態を上げてほしい選手について「全員に調子を上げていってもらいたいですけど、野手では晴哉にもっと打ってもらいたい」と奮起を求めている。井上も指揮官の期待度を理解した上で、「ここからガンガンいきたい」と巻き返しに向けて気合をみなぎらせた。
7月3日に節目の年齢を迎えたことについては「30歳だからといって、ラクな方向には進みたくない。休日も家から出たくないとか、そういう感じじゃイヤなんですよ。テーマは『アグレッシブ』です!」と独特の表現で意気込みを示した。
昨夏の好調時は、「シンプルにバットにボールを強く当てることだけを考えていた」と振り返った井上。原点回帰を果たし、ここから再浮上していく。
写真=BBM