
先発としてチームの勝利に貢献した
最後はつかまった。それでも先発としての役割は果たした。9月22日の
西武戦(
楽天生命パーク)。先発を任された
石橋良太は初回、森に先制ソロを浴びるなど2回までに2失点。しかし3回以降は立ち直った。カットボールとシュートで揺さぶり、フォークも交えて7回までは散発2安打に封じた。
5点リードで迎えた8回二死一塁から中村に2ラン、続く外崎にもソロを被弾し降板。だが、今季8勝目をもぎ取った右腕について平石監督は「大事な試合でしっかり投げてくれた。今季成長した1人」と賛辞を惜しまなかった。
昨年7月、支配下登録を勝ち取った。育成からはい上がったプロ4年目は、苦い経験を糧とした。開幕戦の
ロッテ戦(ZOZOマリン)。2点リードの6回、4番手で登板。二死二塁。
レアードにシュートを左翼席へ運ばれ逆転被弾。しかし指揮官は敗戦投手となった右腕を責めなかった。「びびったら、使わんぞ」とゲキを飛ばした。
2日後の同カードでは2回2/3を無失点に抑え、念願のプロ初勝利。5月以降は先発に転向すると、終盤戦までローテを守って19試合に先発。今季、新たに習得したシュートを武器に8勝7敗と結果を残した。
開幕直後は岸、則本昂という二枚看板を欠いた状態。先発不足に悩む中、美馬や辛島ら先発陣がチームを支えた。松井ら救援陣の奮闘もあってこそだが、石橋の成長なくして、2年ぶりのCS進出は果たせなかっただろう。
写真=BBM