
今季は移籍1年目ながらエース格の働きを見せた西。6月には区切りの1000奪三振も達成した
新天地で節目を刻んだのは,
メッセンジャーの引退によって、来シーズンはエースとして期待がかかる
西勇輝だ。
「もし先発を任せられれば、自分が中心となって先陣を切って引っ張っていけるように気を引き締めたい」
開幕前にはそう語っていたが、先発の柱として、巧みにコーナーを投げ分けながら結果を残した。
6月21日の
西武戦(甲子園)の5回に中村から球速134キロの変化球で空振り三振。通算1000奪三振をクリア。プロ野球史上149人目の記録達成となった。
オリックスから移籍1年目も順風満帆ではなかった。5月10日の
中日戦(甲子園)の3勝目から8試合も白星に見放された。
それでも粘り強い投球でゲームを作り続けたのはさすがだった。「優勝したい」と訴え続けながらスターターの役割を果たした。
特にシーズン後半の追い込みは目を見張るものがあった。9月の月間防御率は1.93。月間MVPを獲得するなどCS進出に大きく貢献した。
CSファイナルステージ4戦目(東京ドーム)では
巨人の三番打者・丸に決勝のセーフティーバントを決められて敗戦を喫したが、この試合でもエースの働きは見せた。
今季26試合登板で、チーム唯一の2ケタ10勝(8敗)を挙げ、自己最多172回1/3のイニングを投げた。
球団投手史上初のゴールデン・グラブ賞も受賞。「チームのみんなに支えられてきた。来年もチームのために投げたい」と意気込んでいる。