
右ヒジ手術から再起を懸ける東浜
6月に右ヒジにメスを入れた。シーズン前半ではあったが、今季の不本意なパフォーマンスはもちろん、来季以降も見据えれば致し方のない決断だった。
東浜巨のリハビリは4カ月に及んだ。ヒジの状態は一進一退。「筑後(のファーム施設)に行きたくない日もあった」が本音だった。
テレビで見るチームが
西武と激しいペナント争いを繰り広げていた。2位から破竹の勢いでポストシーズンを勝ち抜き、
巨人との日本シリーズを迎えた10月19日。東浜自身はみやざきフェ
ニックス・リーグで実戦復帰した。
DeNAを相手に2回無失点。そして日本シリーズが終わった3日後、2度目の登板で3回2失点。これが今年最後の実戦マウンドとなった。「内容は全然。だけど球数を投げても体に問題がなかった」。来季への一里塚だった。
秋季キャンプでも精力的に腕を振った。チームはアメリカ・シアトルのトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」のスタッフを招聘。最新機器によるデータ収集と、トレーニングへのフィードバックを依頼すると、東浜も意欲的に参加した。動作解析の結果を、課題の一つとしている猫背の矯正などに生かしたいという。「見た目はそんなに……かもしれないけど、自分の中ではかなり大幅なもの」。抜本的な見直しを行う。年末も本格的なトレーニングを行い、自主トレ、2月の春季キャンプに備える構えだ。「ゼロ……いやマイナスからのスタート。はい上がっていかないと」との思いが胸にある。
写真=BBM