
荻野は34歳にして充実の時を迎えている
すでにイメージはできている。
荻野貴司は
ソフトバンクからFA移籍で加わった
福田秀平との新たな一、二番コンビを組むことに意欲的だった。
「福田選手はどんどん打ってくるタイプ。相手投手は打者に集中するだろうし、スキを狙いたい。それに自分が走ることで助けることもできると思います」
新たな相棒のプレースタイルが、自分に合うと確信しており、自身も積極的にスタートを切ることで相手を警戒させ、福田秀がストレート系に的を絞りやすくさせるアシストも考えている。
すでに
井口資仁監督は斬り込み隊長は荻野に固定し、「(俊足の)2人でかき回してほしい」と
楽天へFA移籍した
鈴木大地に代わる二番に福田秀を起用する構想を明かしている。
昨季、
ヤクルト・
山田哲人に更新されるまでプロ野球記録だった32連続盗塁成功の新戦力と、34歳シーズンだった2019年はキャリアハイとなる28盗塁を記録した荻野が組めば、相手バッテリーは気が気でないだろう。
打率.315をはじめ次々と自己最高成績を記録した昨季。「ケガがなかったのがよかった」というように、故障予防のために試合後のトレーニング量を減らして次の試合へ疲労を残さないようにするなど、思い切った自己改革が10年目での「開花」につながった。
それでも荻野は言う。「満足はしていない。2019年の数字をすべてにおいて、上回りたいです」。10月には35歳になるが、心身ともに今が一番、充実している。
写真=BBM