
貴重な左腕と期待は大きい
秘めた力の一端を、徐々に出し始めている。昨季まで
ソフトバンクの育成選手で、今季
ヤクルトの支配下選手として入団した21歳の左腕・
長谷川宙輝が、沖縄・浦添キャンプで猛アピールを続けている。
チームの今季初の対外試合となった、2月12日の韓国・サムスン戦(浦添)。5回から3番手で登板した長谷川は、二死から4者連続三振を奪う圧巻の投球を見せた。最速は149キロを計測し、2回無安打無失点。「持ち味を発揮できました。力強く押し込めたのがよかったです」と手ごたえを口にした。
魅力はやはり最速150キロを誇る直球だ。長谷川自身も「真っすぐが基本だと思っています」と口にする。若さゆえの粗さも多少あるが、貴重な左の速球派。同じ左腕の石井投手コーチも「いいボールを持っている。ボールの強さは申し分ない。まだまだ状態も上がってくると思う」と太鼓判を押すほどの逸材だ。
先発か、中継ぎか。あらゆる可能性を持たせてくれるニューフェースだ。高津監督は「決め球も何種類かあるし、右打者を抑える術というか、球種を持っている。期待していいのかな」と高く評価した上で、ポジションについては「適性を見て力を発揮できるところを探していかないといけない」と説明した。
「キャンプを一軍で迎えたからには開幕を一軍で迎えたいという思いはあります」と長谷川。アピールを続けた先に道は開ける。
写真=BBM