
プロ8年目の今季、中継ぎで勝負する相内
昨年、
相内誠は自身の中である決断を下した。「今年(2019年)が先発として最後のチャンス。勝てなかったら、中継ぎに行こう」。そして実際、0勝に終わり、シーズン終了後、自ら首脳陣に「中継ぎで勝負させてください」と伝えた。
先発への思いを吹っ切ると、やるべきことが明確となり、一層意欲もみなぎった。「連投する体力が必要」と昨秋は教育リーグからキャンプ期間中まで1カ月以上、毎日ブルペンに入り徹底的に投げ込んだ。オフの自主トレでは、
秋山拓巳(
阪神)とのキャッチボールの中で、その大事さをあらためて思い知らされた。「秋山さんはキャッチボールで、ちょっとでも自分の狙ったところから外れると、すごく悔しがっていた。1球1球、本当に大事に投げているのを見て、それこそが試合の“いざ”という場面やピンチのときの集中力の差になって出るんだなと思いました」。以後、見習うよう意識している。
A班に帯同した春季キャンプでは回数こそ減らしたが秋同様、球数をしっかりと投げ、初日から積極的にアピール。オープン戦でも、3試合を投げ、1失点。「簡単2アウトを取った後、投げ急いでしまう」という、自身も認める悪癖が原因の失点を猛省するも、投手コーチからは「球の精度は良い」と評価を得ている。
「上で投げ続けてナンボの世界。もう一軍と二軍を行ったり来たりするのはやめたい」。初の開幕一軍入りを果たして、“主力”の仲間入りを目指す。
写真=BBM