
下半身を使った投球で安定感を身に付け先発ローテ入りを目指す望月
高卒から早くも5年目のシーズンを迎えた
望月惇志。競争の激しい若手の中、先発ローテーション入りをつかむチャンスを目前にしている。
「少しでも名前を入れてもらえるように頑張りたいです。1球で打者を仕留められるようなボールに磨きをかけたいです」
沖縄キャンプ後の実戦でも球速153キロを計測するなど、190センチの長身を生かした真っ向から投げ下ろすストレートは魅力的だ。
若手台頭に矢野監督も「いい球が増えてきている。もう1ランク上がってきてほしい」と称賛しつつ、さらなる注文をつける。
望月の潜在能力の高さは金本前監督から認められていた。新人だった16年に「エース候補だね」と見初められた。しかし、翌17年に腰部ヘルニア手術を受け、シーズンを棒に振った。その後も右ヒジ痛など故障に見舞われた。
それでも昨季プロ初勝利を挙げたことで自信をつけ、2020年シーズンを迎えようとしている。課題はまだまだ多いが、自己最速159キロの直球がビシビシと決まったときの投球は、まさに圧巻だ。
ベテランの
藤川球児には「下半身の使い方を教えてもらいました」。
山本昌臨時コーチにも「うまく体重移動することを言われた」という。
先輩たちからの共通した課題をクリアし、恵まれた体格を生かしたピッチングができれば、念願の先発ローテ入りは見えてくる。
望月は「ファンに喜んでもらえるような試合をしたいです」と前を見据える。若虎がまさに勝負の年を迎えた。