
抜群の安定感を誇る清水
2年目で真価を発揮している。昨年のドラ1右腕・
清水昇はいまや、『勝利の方程式』としてチームに欠かせない存在。セットアッパーとして主に8回のマウンドに上がり、8月16日現在でともにセ・リーグトップタイの23試合に登板し、同単独トップの15ホールドを挙げる奮闘ぶりだ。
ルーキーイヤーの昨季は、期待に応えられずに終わった。先発と救援で11試合に登板するも0勝3敗、防御率7.27。同期で同学年の
DeNA・
上茶谷大河や
ソフトバンク・
甲斐野央らが活躍する中、自身はプロ初勝利を挙げられず、苦しんだ。「同級生が活躍してうれしい部分はありましたけど、やっぱり悔しい気持ちが勝っていたという感じはします」。反骨心が己を動かした。
意識を変え、先輩たちに積極的に話を聞きに行くようになった。
石川雅規や
五十嵐亮太、
近藤一樹ら経験豊富なベテラン選手を捕まえては、臆することなく自身の気になる点を質問。「昨年までは見て終わっていたり、聞きに行かずに終わっていました。今は、ケアや準備の仕方など、すごくたくさんのお話を聞かせていただいているのがいいのかなと思います」。自分の中で理解をした上で調整法を改善し、好調を維持している。
今季はリリーフに専念し、開幕から11試合連続無失点。7月は球団最多に並ぶ月間10ホールドを記録するなどフル回転の活躍だ。昨季まで二軍監督を務めていた
高津臣吾監督も「キャンプからいい調子を維持してくれている。今はリリーフの一人として、すごく大きな役割を担ってくれている。昨年はうまくいかなかったこともたくさんあるんですけど、自信をつけて毎日成長している」と目を細める。悔しさを原動力に、これからも進化し続ける。
写真=BBM