
正捕手を目指す
2年目捕手の
太田光が、随所に存在感を発揮した。6対2で勝利した8月12日の
西武戦(メットライフ)。両軍無得点で迎えた2回一死一、二塁。太田が相手先発・伊藤の直球を振り切った。先制の中前打で7月22日の
オリックス戦(
楽天生命パーク)以来、16試合ぶりの打点をマークすると、勢いは止まらない。1対0で迎えた4回一死三塁では、バックスクリーン左へ2号2ラン。お立ち台では「最近は打で貢献できていなかった。気持ち良かったです」と白い歯をのぞかせた。
守っては先発した涌井を好リード。7回途中2失点で開幕から無傷の7連勝を飾った涌井は「投手は自己中(心的)な生き物。ある程度気持ちよく投げさせてもらうことが一番いい」と感謝した。
開幕から17試合連続で先発マスクをかぶった。ポスト嶋の最右翼は、自慢の強肩でも存在感を発揮している。現在は二軍で調整中だが、9月6日時点で盗塁阻止率.375は堂々のリーグトップ。6月26日の
日本ハム戦(楽天生命パーク)では、初回一死一塁で三番・近藤の打席の6球目でスタートを切った西川を刺した。過去3度も盗塁王に輝いたスピードスターの二盗を阻止。捕球から二塁到達までの自己最速は1.74と、肩には自信を持つ。
2019年ドラフト2位で入団し、新人だった昨季は55試合に出場。盗塁阻止率.389をマークしたが、打率は.219。打撃に加え、配球でも課題を残す。
三木肇監督は「今年のほうが成長している部分がある。2年目、いろいろな経験をしながら前に進んでいくと思う」と期待を込めた。失敗も糧とし、正捕手への階段を一歩ずつ上がる。
写真=BBM