
11月3日現在、46試合に出場し、打率.207、1本塁打、10打点をマークしている鈴木
プロデビューを果たした昨年の経験を糧に、「レギュラーを取るつもりでいきます!」と意気込んで挑んだ今季、言葉どおり、7月7日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)から本格的にスタメン起用が続いた
鈴木将平。特に7月は昨オフに海外移籍した
秋山翔吾(レッズ)が長年にわたり不動の地位を築いていた「一番・中堅」という、今季チーム最大のテーマとなっているポジションに入り、見事に期待に応えた。
7日から26日までに出場した16試合すべてで出塁。18日、24日の2試合以外は、安打を放ち、11日のロッテ戦(同)ではプロ初本塁打も記録した。結果が出せた要因を本人は「去年ダメだった経験」だと話す。昨季は「『ワンチャンスを何としても』と一軍に残るために結果だけを欲しがって、小さくなって、空回りしていました」。その反省から、今季は「とにかく自分のスイングをして、中途半端な打席だけはやめよう」と、シンプルな割り切りができるようになったことが好結果につながった。
一方で8月に入ると状態を落とし、ベンチスタートも増えた。そこから、なかなか修正できないまま、9月5日の
日本ハム戦(札幌ドーム)で右足首を負傷して長期離脱。改善のための引き出しを増やすこと、ケガを防ぐことが次の課題だと言えよう。ただ、総合的にはレギュラー確保へ向け、収穫も課題も得られた実り多いシーズンであることは間違いない。
自主トレをともに行っていることもあり、秋山と比較されがちだが、本人は「尊敬はしていますが、秋山さんになりたいわけじゃない」ときっぱり。追い求めるのは、あくまで「鈴木将平」としての飛躍だ。
いよいよ大学に進学した同級生が新人として入ってくる2021年。4年間の差を見せるべく、来季こそレギュラーとしてシーズン通してチームに貢献してみせる。
写真=BBM