
この試合で先頭打者初球本塁打をとソロと2本塁打を放った近本
阪神が5球団のカード別で唯一負け越した相手が
巨人だった。8勝16敗。シーズンを2位で終えた矢野監督も「現実だから仕方がない。おれたちの力不足だった」と認めた。
チームにとってやられた感が強い巨人戦だけに、逆に大勝したゲームは痛快だった。9月17日の東京ドーム。14安打11得点の猛攻でうっぷん払いをやってのけた。
主役は1回にプロ初の初球先頭打者本塁打を決めた
近本光司だった。開幕から悩んだプロ2年生は、5点リードの6回にもこの日2本目の7号ソロを放った。
今季全120試合に出場した近本は開幕当初は二番に入り、極度の不振に見舞われる。しかし、一番打者に戻り生き返った。しかも今シーズン9本塁打を放ったのだが、その中で6本までが巨人戦とまさにGキラーぶりを発揮した。
投げては
西勇輝がプロ初の2戦連続完封勝ちだった。中5日のマウンドだったが、巨人を絶妙の制球力で4安打無失点に封じ込め7勝目を挙げた。
次の登板では敗戦投手になった西勇だが、移籍2年目は11勝5敗でチームをけん引した。対巨人は5試合登板で3勝1敗とすっかり苦手意識を植えつけた。
開幕から続いた東京ドームでの連敗を「8」でストップすることができた一戦でもあった。この時点で巨人に10.5ゲーム差だったが一矢報いた形だ。
巨人には9年連続負け越し。矢野監督が「ジャイアンツとどう戦うかはチームの課題になる」と語ったように、打倒・巨人のテーマはより鮮明になった。