
20年は自己最少の出場となり、悔しい思いをした糸原。21年はもう一度レギュラー定着を目指していく
プロ5年目という区切りのシーズンを迎えるのは
糸原健斗だ。2020年は確実にレギュラーの座をつかんだかに見えたが、21年シーズンは、若手の台頭もあって安穏とした立場ではない。
「死に物狂いで泥んこになってやっていくつもりです。僕はもともとそういうスタイルだし、ユニフォームを汚して必死でプレーしていきたい」
新たなシーズンは再び「全試合出場」を狙う。20年は自己最少となる63試合出場にとどまった。18年から続いた連続試合出場が途絶えてしまったのだ。
試合中の打席でスイング時に右手有鉤(ゆうこう)骨を骨折。さらに新型コロナウイルス感染の影響もあってフル出場での参戦はできず。「足が良い状態でなかった」と故障とも戦った。
20年の二塁は、糸原を含めてのべ9人が競い合った。その間、高卒2年目の小幡ら若手の成長もあって、そのポジションは脅かされるようになった。
巨人からトレードで山本も加わったこともあり、二遊間の定位置争いはさらに激化する。「フォアボールをとるなどして相手に嫌がられる打者になりたい」。本来の勝負強さを発揮してライバルを蹴落としたいところだ。
甲子園では打率.343と好成績だったが、ビジターでは.248の低調だった。内弁慶のハードルも乗り越え、敵地でも強い男をアピールする覚悟がある。
糸原本人は「出塁率4割」を目標に掲げながら「チーム一丸になって優勝を目指したい」という。攻守にレベルアップして引っ張っていくつもりだ。