今季こそは「ケガなく」を誓う今宮。後輩たちにも負けるわけにいかない
今季で30歳を迎える
今宮健太が、不完全燃焼に終わった悔しさを晴らす。チームが3年ぶりのリーグV、4年連続の日本一を達成した昨季は、左脚の負傷などの影響で8月途中から長期離脱。遊撃のレギュラーに定着した2012年以降で最少の43試合の出場にとどまった。「守備に関してはここ何年間ではるかに動けていたし、守備が楽しかった」と体のキレに大きな手応えをつかみ臨んでいたシーズンでもあっただけに、「まったく一軍の力になれなかった」。チームの歓喜とは対照的に、これ以上ない悔しさを味わった。
それだけに「まずはケガなく1年間、ということを最大のテーマに置く。ケガをしてしまうと結果どうこうもない」と故障防止を最重要課題とし、今季に臨む。「好きな物を食べないようにしている」と、筋肉の質を高めるため大好物だった肉類や揚げ物を控えるなど食事面を改善。また昨年のリハビリ期間中などには、実働29年の現役生活を送った
工藤公康監督から、体に関する多くの助言を受けたと言い、「体の仕組みを考えながらやっていく」と、より理論的に自らの体を操作していく構えだ。
1月は昨年に続き
高田知季、
周東佑京、
川瀬晃とチームの二遊間が集まり、福岡県内で自主トレ。「体も問題ない。見てもらって分かるように、打つほうも投げるほうも問題なくやれている」と、完全復活へ向けて順調に準備が進んでいることを示す。万全なら不動の遊撃手だが、長期離脱した昨季は周東や川瀬も台頭したこともあり、「アピール合戦が始まる」と春季キャンプに向けて鼻息も荒い。昨季だけでなく18年から3年連続でケガによる離脱を強いられているだけに、「内野の要」が今季こそフル回転で、完全復活を示す。
写真=湯浅芳昭