新シーズン、必ずチームの力になってみせる
貪欲に、泥臭く。再びポジションを奪いにいく。6月に37歳となる
雄平にとって、昨年は納得のいかない一年だった。開幕スタメンに名を連ねたが、自身の不振などもあって43試合の出場にとどまり、打率.223、0本塁打、9打点。主戦場は二軍で、シーズン終盤には故障も重なった。
「コロナの状況でも1年間野球ができて、感謝の気持ちが出てきました。その中でチームとしても個人的にもすごく悔しいシーズンだった。いまは闘志があるというか、昨年の経験を生かせるように頑張りたい」
巻き返しの準備は着々と進めている。オフは、再び肉体を整備することに主眼を置く。1年間フルで戦うためには体の状態を整えることが何よりも重要なだけに、柔軟性のアップや可動域を広げることを意識してトレーニングに励む日々。「年齢を重ねるごとにやるべきことは増えてくるので、コンディションを整えることの割合が多くなっていく」。体の変化を感じながらも、プロ19年目のシーズンへ抜かりはない。
ただ、競争が激しくなるのも確かだ。外野手は1月5日に39歳となった
青木宣親を筆頭に、同学年の
坂口智隆、若手では
塩見泰隆や
山崎晃大朗、
中山翔太、
濱田太貴らがいる。さらに、新助っ人としてメジャー通算77本塁打の
ドミンゴ・サンタナ(前インディアンス)も加入。その中でレギュラーの座を勝ち取らなければならない。
「毎年1年勝負ということはわかっているんですけど、相当な覚悟を持って臨むべきだと思います。キャリアハイを残すような成績じゃないと、競争は激しい。高い目標を持って、結果を求めて頑張っていきたいです」。覚悟は決まった。あとは結果を残し、再び輝くだけだ。
写真=BBM