
7年目に懸ける思いは並々ならぬものがある山田
プロ7年目、ついに念願の開幕一軍入りを果たしたのは
山田遥楓だ。昨季、二軍で自身キャリア最高の打率.288を記録。それまでバットを立てて構えていたことで、「1回ヘッドが投手の方向に倒れてから出て行くので、ワンテンポ遅れて出ていた」。それを、寝かせて構えるようにしたことで、「ムダなくバットが出るようになった」。それが打率向上の一番の要因だと、本人は話す。また、「2ストライク以降の対応の仕方が、僕の中ですごく変わってきている」ことも実感。満を持して今春キャンプに臨み、練習、オープン戦を通して成長をアピールし続け、開幕メンバーを勝ち取った。
ゴールデン・グラブ受賞の
源田壮亮、
外崎修汰、打線の中軸を担う
山川穂高、
中村剛也がそろう
西武のレギュラー内野陣の壁は高いが、3月30日の
日本ハム戦(札幌ドーム)で山川負傷という思わぬ形でチャンスが巡ってきた。1回裏の守備から一塁に入ると、得点圏で回ってきた自身2打席目で今季初安打を放ち、結果を残した。
ただ、昨季も最初の打席で安打を放ち、その後もらった先発出場の機会で結果が出せず、二軍降格という苦渋を味わった。2018年、19年も同様で、「もらったチャンスを生かし切れなかったのが一軍に長くいられない原因」と本人。次、そのまた次と、ここから巡ってくるチャンスでいかに期待に応えられるかにこそ、今後の命運がかかっていることは誰より分かっている。
だからこそ正二塁手の外崎が左腓骨骨折、代役の
山野辺翔も負傷で登録抹消となり、八番・二塁でスタメン出場した4月10、11日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)で燃えた。10日は四球と左前打で2出塁、11日は5回一死三塁で決勝犠飛を右翼へ放った。
どんなときでも大きな声でチームを鼓舞できる元気は、誰もが認める最高の長所。今年こそ、成績でもチームに貢献してみせる。
写真=BBM