
得点力を維持するためには欠かせぬ存在だ
4月2日の
オリックス戦(
楽天生命パーク)。7回に2点を返され1点差に詰め寄られた直後の攻撃だった。二死一、二塁。カウント2ボール2ストライクからの5球目。
茂木栄五郎が、外角低めのチェンジアップをすくい上げた。高々と舞い上がった打球は、ワンバウンドで右中間席へ消えた。エンタイトルツーベースで、貴重な追加点を奪うと、チームは4対2で逃げ切った。
この試合で開幕からの連続安打を「7」に伸ばした。5対16で敗れた同1日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)では、2回に2号2ランを放つなど、3打数3安打2打点と奮闘。大敗したゲームでも、決して集中力を切らすことはなかった。
好調の要因は、徹底した準備にあった。
渡辺直人打撃コーチと、毎打席ごとに相手投手の傾向や、狙い球について話し合うという。「1打席の中で甘い球は1球あるか、ないか。それがいつ来るかは当然分からない。初球から打ちにいける準備をネクストでしている」と胸を張った。
指揮官の期待に、しっかりと応えている。昨季まではリードオフマンを任されることが多かったが、今季は開幕から「五番」に座る。
石井一久GM兼任監督は「茂木に関しては、『こういう仕事をしてくれたらうれしい』ということで五番に置いている。そういう役割をすごく果たしてくれている」。体の張りにより4試合スタメンを外れたが、15日のロッテ戦(楽天生命パーク)から復帰。勢いの弱まった打線に再び火をつけたいところだ。
写真=BBM