
今季も抜群の安定感を残るスアレス。2年連続セーブ王はもちろん、チームを優勝へと導く投球を続けていく
もっとも「セーブ王」に近い位置にいるのは、守護神
ロベルト・スアレスだ。オールスター期間中に一時帰国したが、再来日後の後半戦に入ってからも好調をキープしている。
「シーズン終盤にきてどのゲームも重要になってくるけど、とにかく負けないことが大事だと思っている」
ソフトバンクから
阪神移籍2年目。前半戦は14試合連続セーブをマーク。しかもこの間の与四球はわずか「2」という抜群の安定感を誇った。
後半戦に入ると、9月10日の
広島戦(マツダ広島)で3点リードの9回に登板して30セーブ目に到達。この時点で広島の
栗林良吏、
DeNA・
三嶋一輝らに差をつけた。
昨季も25セーブでセーブ王を獲得し、ここまで通算55セーブは、生え抜きストッパーだった
田村勤の54セーブを抜く阪神単独6位まで浮上。これからも優勝の切り札として数字を稼ぐ。
今シーズンは延長戦なしの9回打ち切り制になって、ベンチも逆算してゲームメークしやすく、さらに「9回の男」の存在感は大きいものになった。
最大の武器である真っすぐは、日本球界最速の
大谷翔平(
日本ハム)の165キロに迫る163キロを計測。変化球の精度も高く、スアレスを打ち崩すのは至難の業だ。
その証拠に、今シーズンの被本塁打は0本で、絶対的ストッパーに君臨。「これから先もしっかり戦っていきたい」。16年ぶりのリーグ優勝は「スアレスにつなげ」が合言葉だ。