球界屈指の強肩を誇るイケメン捕手の逆襲はあるか。小林誠司のプロ9年目は「原点回帰」からのスタートとなる。
「年齢も重ねることで、どんどんチャンスは少なくなっていく。入団したときも、少ないチャンスで頑張ろうと思っていた。初心に戻ってやっていきたい」
2014年ドラフト1位で入団。守備面は2016~19年まで4年連続で盗塁阻止率のリーグ1位に君臨するなど、強肩を武器に球界屈指の守備力を身につけた。しかし、入団以来の課題である貧打を改善できず、近年は正捕手の座を手放し、出場機会は減っていった。
2年連続の打率0割台という屈辱から脱却すべく、「打撃についてはすべて変えないといけない。構えの位置から、スイングから、気持ちも、イチから変えなきゃいけない。(練習を)やったから良いとか悪いとかじゃないけど、僕は何かしないと。やるしかない」と、このオフは古巣の日本生命グラウンドで徹底的にバットを振り込んだ。
今年6月には33歳になる。野手の生え抜きでは
坂本勇人に続く年長となり、「亀井(善行、外野守備兼走塁コーチ)さんが引退して、(坂本)勇人さん、菅野(智之)におんぶにだっこではなく、若手にいろいろな話をしていかないといけない。自分の立場もある」と自覚を口にするなど、精神的な成長をのぞかせる。
強打の
大城卓三、5年目で成長を見せる
岸田行倫など捕手陣とのレギュラー争いで「ベテラン」が意地を見せる。
写真=BBM