
開幕戦は7回3失点と上々の内容を示した藤浪。今季こそ2ケタ勝利を目指す
今年も勝負のシーズンであることに変わりはない。開幕戦の
ヤクルト戦(京セラドーム)に先発した
藤浪晋太郎(7回6安打3失点)にとっては、まさにのるかそるかの年になりそうだ。
プロ入り10年目の区切り。「自分もアラサーなので、それなりの覚悟をもって臨みたい」。その決意の表れをマウンドで結果として示す時がきた。
誰しも好不調と背中合わせだが、悩める男はそれが極端のままだった。ただ今年のオープン戦でも投げてみないと分からない不安はあったが上昇の兆しも見せた。
3月5日の
楽天戦(甲子園)では4回7安打5失点だった。藤浪は「気持ち良く振られたというか、相手のリズムで打たせてしまった」と反省した。
次の12日の
中日戦(甲子園)では一転して5回無安打無失点の好投。今度は「状態が良くない中でもそれなりの投球ができた」と納得した様子だった。
登板ごとに明暗を分けるが、もはやそれも藤浪というピッチャーの特性と考えれば驚くことはない。
矢野燿大監督も「晋太郎には速い球という武器がある」と前向きに捉える。
プロ入りから3年連続2ケタ勝利。それから下降線を描き続けたが、常に再び先発ローテーションの軸になり得るキーマンに挙げられてきた。
「やっぱり先発をやりたい」と志願した役割で答えを出すのは本人でしかない。いつも変わらぬ期待を受けてきたからには、今年こそ復活の1年にしたい。
写真=BBM