
ここから調子を上げていく鈴木
昨季のその成績は「交流戦の鬼」と呼べるようなものだった。2021年シーズン、
鈴木大地が交流戦で見事な活躍を見せた。18試合に出場して打率.356、チームでは位。出塁率は.427で60打席以上に立った
楽天の選手の中では、チームトップだった。
昨季、特に印象に残ったのは6月10日の
中日戦(楽天生命パーク)だった。鈴木大は4回に右中間席へ8試合ぶりとなる3号2ランを放つなど、マルチ安打の活躍を見せる。交流戦では、実に9度目となる複数安打をマークした。
普段は対戦しない投手との対戦が続く交流戦。昨シーズン、慣れない投手からヒットを打ち続けたことに関しては「たまたまです」と謙虚に語っていた。一方で、石井GM兼任監督からの信頼は絶大だ。普段の練習から誰よりも懸命にバットを振り込むムードメーカーに対して指揮官も「大地の背中を見て成長してほしい」と、若手の手本に指名した。
今季は5月26日に45試合を消化した時点で打率.193と、まさかの低空飛行が続いている。
西武、
ソフトバンク戦では結果を残しているものの、
日本ハム、
ロッテ、
オリックス戦では打率1割台と、打撃不振にあえいでいる。
昨季は交流戦で調子を取り戻し、流れを引き戻した。チームは5月26 日終了時点で、パ・リーグ首位を快走している。13年以来のリーグ優勝に向けて、交流戦での敗北は許されない。鈴木大が今季も、持ち前の無類の勝負強さを発揮し、交流戦のキーマンとなる。
写真=BBM