8月7日の
ヤクルト戦(神宮)、岡本和真は初回に7月6日以来、19試合ぶり、実に80打席ぶりとなる22号ソロを左翼席へ放り込んだ。チームを4連勝に導く一発で笑顔を取り戻した。
「久しぶりのホームランが勝ちにつながってうれしい。阿部(慎之助、作戦兼ディフェンスチーフ)コーチに気持ちの面など教えてもらい、少しずつですが良くなっていると思います」
「開幕ダッシュ」を切ったはずだった。3、4月は28試合出場で打率.264、10本塁打、25打点で自身初の月間MVPに輝いた。「選んでいただいてうれしい。ただ、まだ始まったばかり。チームのために気を引き締め直していきたい」と慢心はなかったが、好調は簡単には続かなかった。7月には18試合で打率.222、1本塁打、3打点という絶不調に陥った。追い打ちをかけるように、同20日には新型コロナウイルスの陽性判定を受け、隔離療養を余儀なくされた。
だが復帰後も思うように状態は上がらず、
原辰徳監督はついに8月11日の
中日戦(バンテリン)では四番に
中田翔を据え、岡本和は六番で先発出場。四番以外でスタメンに名を連ねるのは約3年ぶりだった。
ヤクルトの
村上宗隆が5~7月の3カ月で31本塁打を量産するなど、本塁打と打点争いでは完全に抜け出した。岡本和がここから逆転で史上3人目となる3年連続の本塁打、打点の打撃2冠をつかむのは厳しい状況にある。それでも、このままでは終われない。何としても復調を果たして意地を見せ、四番の座を取り戻したい。
写真=BBM