
今季は守護神の座に返り咲いた山崎
過去2年の不振から脱却し、完全復活を遂げた。
山崎康晃は開幕から守護神の座を守り抜き、自己最多に並ぶ37セーブを挙げてチームの“セーブ王”に君臨した。防御率1.33はキャリアハイ。9回のマウンドに仁王立ちし、チームの躍進を支えた。
今季は原点に立ち返り、キャンプから直球を磨いた。アウトローへの精度にこだわって取り組み、開幕前から「手応えのある実戦を積むことができた」と言う。直球に威力がある分、代名詞のツーシームもより効果を増した。
充実したシーズンが夢への思いも変えた。11月26日に横浜スタジアムで行われたファンフェスティバル。詰めかけたファンの前で「来年、横浜スタジアムでプレーすることを決めました」と宣言した。ポスティングシステムを利用してのメジャー・リーグ挑戦を視野に球団と話し合いを重ねてきたが、残留を決断。「一番は今シーズンが非常に楽しかった。まだまだ9回のマウンドに立ち続けていきたい」と愛着のあるチームで守護神を務め続ける道を選んだ。
球団とは6年契約を結んだ。現役時代の
三浦大輔監督、昨季の
宮崎敏郎と並ぶ球団史上最長の契約だ。「横浜を背負う投手でありたい。長い現役生活をベイスターズのために、一生懸命腕を振っていきたい」と覚悟を決めた。夢と公言してきたメジャー挑戦は封印。
「今までの夢が、日本のプロ野球で優勝するという夢に変わっただけ。歩みを止めず、挑戦は続く」
新たな夢をつかむため、来季も9回を守り抜く。
写真=BBM