
まずはポジション奪取からだ
本人が納得のいく成績は残せなかった。
太田光は今季、71試合に出場し打率.214、3本塁打、18打点。昨冬に左肩を手術し、試合に出場できたのは4月末からだった。出遅れた影響を考慮しても、不本意なシーズンだった。
2021年シーズンは自己最多となる107試合に出場も打率は.188。同シーズン終了後、自ら課題に掲げたバッティングは、今季も飛躍的に向上したとは言えない。46三振を喫するなど、粗さも目立った。ミート力は課題のままだ。
キャッチングと強肩は魅力だが、今季は岸、田中将らが先発する際には、主に炭谷がスタメンマスクをかぶった。リード面でも、さらなる成長が期待される。「キャリアのすごい投手たちに、「受けてほしくない」と言われると、試合に出られなくなるポジション。認められるような捕手としての行動、自覚を持ってやっていきたい」と投手陣の信頼を勝ち取る覚悟を示した。
チーム内でライバルとなるベテランの炭谷は今季、98試合に出場した。来季も、第2捕手に甘んじるわけにはいかない。来季の目標を問われると「来シーズンの目標は130試合に出たい。最低でも打率は.250で、本塁打は5本、打点は30以上あれば貢献したとなるけど、130試合に出るとしたら40打点が必要」と言葉に力を込めた。
19年ドラフト2位で入団した逸材も、23年シーズンで5年目を迎える。打撃にリード。すべてでレベルアップを果たし、来季こそ正捕手の座をつかみ取る。
写真=BBM