
過去のことは振り返らず、前だけを見据える阪口
背水の覚悟で、プロ6年目のシーズンに臨む。1999年8月15日生まれの「年男」
阪口皓亮は「下(の年齢の選手)もどんどん入ってきますし、他球団から来たりもする。同い年の先頭を走れればなと思っています」と決意を新たにした。
北海高から2017年秋のドラフトで3位指名を受け入団。同校から支配下で直接指名を受けたのは32年ぶりのことだった。1年目は一軍登板こそなかったが、オフにU-23W杯の日本代表に選出された。翌年、一軍デビュー。21年にはプロ初勝利を挙げ、開幕から大型連敗を喫していた
三浦大輔監督に就任後初勝利を届けた。
着実にステップアップしてきた中で迎えた22年だったが、一軍投手陣の不調時に状態を上げられず、昇格予定が雨で流れる不運もあり、19年以降では自己最少の一軍登板1試合のみ。「どう振り返っても悔しさしか残らない。右肩上がりに行くと思っていたものがいきなりガクッと下がったので、自分に失望した」と唇をかんだ。
巻き返しを期す23年へ、オフから新球の取得に励んでいる。「ご想像にお任せします」と具体名こそ明かさなかったが、チェンジアップの名手である
東克樹から握りや投げ方の手ほどきを受けている。「やっぱりウイニングショットになる球がないので、それをどれだけ上げて、来年自分の武器にできるかどうかが重要になる」と語った。
勝負の23年。「過去は戻れないですし、新年しっかり活躍できるように切り替えているので、もうあまり過去のことは考えていないです」。身長187センチの大型右腕は、前だけを向いて突き進む。
写真=BBM