
堂々たるピッチングでセーブを重ねていくオスナ
普段どおりの仕事を遂行していけば、自然と日本球界での初タイトルは転がり込んでくるだろう。4月2日の
ロッテ戦(PayPayドーム)。2点リードの9回に守護神の
ロベルト・オスナがマウンドに上がった。二死から走者を許したが、代打・
ポランコを空振り三振で移籍後初セーブをゲット。「満足している。ファンの方にいい姿を見せられた」と笑顔を浮かべた。
MLBアストロズ時代の2019年には38セーブを挙げてタイトルに輝いた。メジャー通算155セーブ。昨季途中加入したロッテでも10セーブを挙げた。
ソフトバンクに移籍した今季は春季キャンプから合流。オープン戦も8試合の登板で無失点と、順調そのものの仕上がりを見せた。「優勝に貢献したいという気持ちで入団した」と頼もしい限りだ。
最強守護神には一つの目標とする数字がある。背番号と同じ54セーブ。17年にD.
サファテ(ソフトバンク)が記録したシーズンのプロ野球記録だ。「自分の中では『54番』は大事な数字。メジャーで初めて着けた番号なのでね。54を背負って、54(セーブ)という数字を自分の中でも超えていけるように。いろんなことをモチベーションとしてやっている」。偉大な数字をクリアすれば、セーブ王は間違いなしとなる。
右腕はピンクのグラブがトレードマーク。だが、オープン戦では緑と赤のグラブも使った。「自分は(WBCの)代表でプレーできなかったけど、思いを込めて(母国の)メキシコカラーのグラブで試合に臨んだよ」。準決勝で日本と激闘を演じた母国に捧げていた。
写真=湯浅芳昭