開幕戦から“中嶋マジック”の申し子として躍動してみせた。高卒3年目を迎えた山下舜平大が、プロ初登板初先発を3月31日、
西武との開幕戦(ベルーナ)で任された。
今年3月に開催されたWBCにエース・
山本由伸、左腕・
宮城大弥らが選出されており、その『代役』とはいえ、まさかの“大抜てき”だった。
「緊張はしなかったです。僕にとっては、すべてが初めての体験だったので、何が何か分かっていない状況だったのが、よかったのかと思っています」
プロ入り初めての一軍マウンドで、5回1/3を投げて84球、被安打4で1失点の好投で試合をつくった。自身に勝ち負けはつかなかったが、チームは開幕戦を勝利し、2023年シーズンを白星発進。「今日は本当にチームが勝てたので、それが一番です。(自分は)途中で代わっています。最後まで先発として投げ切らないといけない」と力を込めた。
アピールの舞台だったオープン戦では4試合に登板し、計15回1/3を投じ、4失点の防御率2.35。真価はシーズン序盤から示し、5月22日時点で開幕から5試合に先発して無傷の3勝、防御率1.21と圧巻の数字を残している。
チームの序盤戦MVPは、間違いなく“新・怪物右腕”だろう。
「WBCの
ダルビッシュ有(パドレス)さんや、
大谷翔平(エンゼルス)投手の投球を見て、もっともっと頑張らないといけないなという気持ちになりました」
夢は大きい。だからこそ、まだまだ伸びていく。
写真=BBM