
今年8月で40歳になる中村。まだまだチームに欠かせない存在だ
数年前から世代交代が必要なチーム状況を熟知し、「四番に座るのは自分であるべきではない」と言い続けてきた日本球界屈指の“ホームランキング”
中村剛也。だが、なかなか完全な脇役には徹することを許されないのが現状だ。今季も、4月11日から四番を託されると、早速猛打賞で期待に応え、翌日も今季初本塁打を含む3安打で絶大な信頼を得た。
その後もコンスタントに安打と本塁打を重ね、4月終了時点で20試合出場、打率.364、4月28日から30日までの3試合連続を含む7本塁打を記録し、2018年8月以来となる月間MVP(3.4月度)を受賞した。本塁打だけにとどまらず、その時点でリーグ2位の高打率に、「39歳で全盛期を迎えている」とチームメートはじめファンも賛辞を惜しまなかった。
しかし、5月27日にチームに衝撃が走る。中村が脇腹の張りを発症。登録抹消が決まったのである。前日にはWBCで骨折した
源田壮亮が復帰し、巻き返しに期待がかかっていただけに主砲の離脱はあまりに痛恨だった。
ただ、幸いなことに「軽度」と見られ、早い段階から三軍で守備練習からフリー打撃までほぼ全メニューをこなし、6月8日の試合後には
松井稼頭央監督も、「(13日
巨人戦から一軍復帰の)可能性もあるでしょうね。ファームでちょっと打席に立って、問題なければ、ということになってくる」と話していた。10日のイースタン・
楽天戦(CAR3219)から実戦に出場し始め、23日の楽天戦(楽天モバイル)で一軍復帰予定。チームの将来を考えれば頼り過ぎるべきではない。だが、誰よりも頼れる中村の復帰が心底待ち遠しい。
写真=BBM