
ケガも多いが、それに負けることなくグラウンドに立つ梅野
梅ちゃんが満身創痍で戦っている。レギュラー捕手の
梅野隆太郎が右手親指、右膝など負傷しながら、若手中心の投手陣をリードする。
開幕から主戦キャッチャーとして出場してきた。もともと「打てる捕手」と定評があった。しかし、開幕からずっと打率1割台が続いて調子が上がってこなかった。
それでも梅野は「守れば勝てる可能性が高い」と役割を果たしてきた。6月4日の
ロッテ戦(甲子園)で
佐々木朗希と投げ合った
才木浩人の完封を引き寄せるなど女房役に徹している。
就任直後の
岡田彰布監督から正捕手に指名された。梅野本人も「モチベーションは上がるし、責任もある」と期待をひしひしと感じている。
指揮官が
村上頌樹、
大竹耕太郎を
坂本誠志郎に組ませるマネジメントを見せたが、バッティングが不調でも梅野起用の方針に変わりはなかった。
梅野は「自分たちのやるべき野球、スキのない野球をやっていくことが大事だと思います」と言う。それは指揮官が提唱する守りの野球に沿った考えでもあった。
6月16日の
ソフトバンク戦(甲子園)で同点の6回表二死一塁、代走・
周東佑京が試みた二盗を二塁ベースへのストライク送球で完全阻止。その裏すぐに勝ち越して逃げ切っている。
不規則なバウンドを処理するテクニックも相変わらずだ。これかの夏場はさらにピッチャーを助けるはずだ。「全員で勝ちを増やしていきたい」とチームをけん引する。
写真=BBM