
現在38歳だが、まだまだチームに欠かせない存在だ
暑い日差しが
長野久義に力を注ぐ。気温の上昇とともに打撃の調子が上向くのは昔から。昨季まで4年間プレーしていた
広島時代は、通算174安打のうち実に129本が7月以降に放ったもの。今季はファーム調整期間を経て、夏の到来を告げる7月1日に一軍へ再昇格した。
「慣れ親しんだユニフォームではあるけど、また新しい気持ちでルーキーのように頑張りたい」
昨季終了後の11月、無償トレードで広島から5年ぶりに
巨人へ復帰。2018年まで在籍した9年間は主力として君臨していた背番号7だが、38歳で迎えた今季は、代打の切り札としての役目を託される。
4月26日の
阪神戦(甲子園)では、5点リードから1点差に迫られた8回に代打で1号3ラン。「いい場面で使ってもらったので何とかできてよかった」と、かつてと変わらぬ勝負強さと長打力を見せつけ、
原辰徳監督を「『まだまだ若いぜ! まだまだ力はあるぜ!』とね。うちの切り札ですから」とうならせた。
しかし、先発起用された5月27日の阪神戦(甲子園)の7回、足をつるアクシデントに見舞われ、同29日に出場選手登録を抹消。そこからリハビリを経て、イースタン・リーグでは10試合に出場。21打数4安打と思うような結果ではなかったものの、ジャイアンツ球場で過ごした毎日ですっかり日焼けし、得意の季節に再び一軍の舞台へ戻ってきた。暑さに強いベテランが、勝負の夏を戦うチームを支える。
写真=BBM