
最速157キロを誇る力強い直球を武器にしてセットアッパーに君臨する
力強い直球を武器とする投手が顔をそろえるチームのブルペンにまた一人、頼もしいパワーリリーバーが存在感を示している。最速157キロ右腕の
J.B.ウェンデルケン。メジャー通算144試合登板の実績をひっさげ来日1年目の今季、開幕から安定した投球を見せ、50試合に登板し1勝2敗28ホールド、防御率1.47(9月7日時点)の好成績を残している。
185センチ、109キロの恵まれた体格から投じる威力十分の直球は、平均球速150キロ超をマーク。鋭く落ちるウイニングショットのチェンジアップとのコンビネーションも出色だ。
齋藤隆チーフ投手コーチは「ブルペンなどで見ていても、やはりパワー系だなと。あれだけシンプルにアウトが取れるというのは、打席に立ったときの威力は見た目以上のものがあるのだろうと思っている。常にストライク先行の投球ができている」と、その力強さを評価した。
NPB左腕最速の163キロを誇る
エドウィン・エスコバーや最速158キロの
入江大生ら速球派をはじめ、球速以上の威力を感じさせる
山崎康晃、
伊勢大夢、
森原康平、
三嶋一輝といった本格派投手が多いリリーフ陣。その環境下でウェンデルケンは1年目から持ち味を発揮し、夏場に入るとクローザーへとつなぐセットアッパーとして勝ち試合の8回を任される存在となった。
三浦大輔監督も「アメリカでもそういうポジションで経験豊富な投手ですから。長打警戒の中での投球もしっかりできて、それが数字にも表れているので、頼りにしている」と信頼を寄せる。パワフルな右腕が、ベイスターズのブルペンの層を厚くしている。
写真=BBM