
勝負強い打撃でDeNA打線をけん引した牧
昨季、プロ2年目で初めて出場全135試合に四番で起用された
牧秀悟が、今季も開幕から不動の四番打者としてチームの中核を担っている。
今年3月にWBCへ出場し世界一を経験。2月の春季キャンプ途中から約1カ月チームを離れ、大会後もコンディションを整えることを優先し二軍戦などの実戦を挟まずに開幕を迎えたが、
三浦大輔監督は迷いなく四番に据えた。春先こそ本来の打棒を発揮できずにいたが、徐々に状態を上向かせ、8月は打率.362、7本塁打、26打点で月間MVPを獲得。9月18日の
阪神戦(甲子園)では、延長10回の決勝2点三塁打を含むチームの全3得点をたたき出し、自身初の年間100打点に両リーグ最速で到達した。10月2日現在、2位・
岡本和真(
巨人)に10打点差をつける103打点でトップを走る。
大学日本代表でも四番を担った牧。その打順には強い自覚を持って臨んでいる。開幕前に「打点王を獲った選手のいるチームが強いチームだと思う。そこは四番である以上はどのチームにも譲れない」と語ったとおり、目標に掲げた打点王への道筋を突き進んでいった。
「とにかく四番として、チームが勝つためにやっていく」と牧は常々口にしている。その一打席、一振りが勝敗を左右する場面が何度も訪れる。計り知れない重圧の中でも、その座を明け渡すつもりは一切ない。三浦監督も「四番として、本人も打点を意識している中で、本当にいいところで打ってくれますし、頼りになる四番です。何とかチャンスで牧に回せるように」と全幅の信頼を口にする。
頼れる四番がベイスターズ打線を支えている。
写真=BBM