
リリーフとしてチーム貢献した助っ人右腕
2年連続Aクラスに食い込んだチームにおいて、
J.B.ウェンデルケンの粉骨を忘れてはならない。来日1年目からチーム最多の61試合に登板し、防御率1.66。33ホールドは
島内颯太郎(
広島)と
清水昇(
ヤクルト)に続く、セ・リーグ3位タイの好成績だった。
「チームとしては、大きな手応えを感じることができたと思います。個人としても、日本の野球を肌で感じることができて、本当に良かったです」
10月17日にアメリカへ帰国。すさまじい貢献度だった。
2015年のプレミア12でアメリカ代表に選ばれ、メジャー通算6シーズンで144試合に登板。常時150キロの直球とチェンジアップを主体とする右腕は間違いなく本物だった。
「強気でマウンドに上がって、ブルドッグのような強さを見せていきたい」
急性腰痛で出遅れたものの、有言実行のパワフルな投球を披露。勝ちパターンの一角に定着し、特に5月、7月は月間防御率が0点台と出色だった。59回2/3を投げ、被本塁打は4月19日の
巨人戦(佐賀)で浴びた1本のみ。「どんなときでも自分の役割を果たして、チームに貢献したい」と言い続けてきた。
9月26日の巨人戦(横浜)では1対0の9回に登板。不調の
山崎康晃に代わる守護神・
森原康平が足の張りでベンチを外れていた。「どんな状況でも、投げられるように準備している」と窮地を救い、この試合から来日初を含む3試合連続セーブでシーズンを締めくくった。
リリーフ陣に厚みを加え、安心感をもたらした一人。さらに頼もしい姿で、来季もフル回転してくれるはずだ。
写真=BBM