
年々、スラッガーとしてすごみを増している牧
セ・リーグトップの103打点、164安打をマークし2冠に輝いた
牧秀悟。昨季よりも5発多いキャリアハイの29本塁打は
岡本和真(
巨人)、
村上宗隆(
ヤクルト)に次ぐ同3位でチームでは堂々のトップだ。四番として、2年連続のチーム本塁打王となった。
1年目は22本、2年目は24本、そして今季は29本と進化を続けている。3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表期間で
吉田正尚(レッドソックス)の打撃練習から強く振る意識を学び、自分の感覚と少しずつすり合わせていきながら、左方向への本塁打を増やし「今までにないくらい強い打球、引っ張っても切れないような打球が打てているので、そこは一ついいことなのかな」と確かな手応えを口にしていた。
自らを「ホームランバッターではない」と評する牧。目標に掲げてきた打点王を獲得したように勝負強さが売りの主砲だが、昨季から四番として出場を続ける中で、試合を決める一発が求められる場面も経験してきた。今季は7月9日の巨人戦(東京ドーム)で0対0の延長12回一死走者なしから値千金の決勝弾。8月11日の同戦では1点を勝ち越された直後の9回一死一塁から逆転の決勝2ラン、同29、30日の
阪神戦(甲子園)では2試合連続の決勝本塁打を放つなど、場面、状況に応じてはひと振りで試合を決める一発を放ってみせた。
WBCで2発、11月のアジアプロ野球チャンピオンシップでも1発を放った。進化の止まらないハマの四番は、日本を代表する主砲へと成長を続けていく。
写真=BBM