爽やかなイケメンが虎視眈々と定位置を狙う。渡部遼人が着実にアピールを重ねていく。
プロ2年目の昨季、一軍出場こそ32試合にとどまったが、ファームでは20盗塁をマークして、盗塁王のタイトルを獲得した。プロ入りの2年間は試合後半からの出場が多かったが、今季の目標は、あくまでも「スタメン」での出場で「一番・センターを目指したいと思います」と力を込める。
今季の外野争いは熾烈を極める。2021年の本塁打王・
杉本裕太郎に加え、巧みなバットコントロールが光る
中川圭太、
広島から国内FA権を行使して移籍してきた
西川龍馬ら、実力者が集う。さらに新助っ人のトーマスや昨季に育成から即昇格で開幕スタメンの座をつかんだ
茶野篤政、俊足が武器の
福田周平らとしのぎを削る。
宮崎での春季キャンプ中の2月17日に行われた日本新薬との練習試合(SOKKEN)で、右翼席へ3ラン本塁打を放った。感触は「最高でした。気持ちよかったです」と振り返ったが「もちろん結果も大事ですけど、内容をしっかり求めていけるようにしたい」と慢心はない。
昨季は打率.171に終わっただけに、今季こそ「安打量産」に期待がかかる。強化すべきポイントも心得ている。
「打球を強くすること。反対方向にも負けないように、強い打球を打てるように工夫しています」
最大の武器である50メートル走5秒9の俊足でダイヤモンドを駆け回るために──。懸命にバットを振り続けていく。
写真=BBM