
2年連続開幕投手を務める青柳。不調に終わった昨年の借りを返す
2年連続の開幕投手に指名された
青柳晃洋にとって、タイトル獲得となれば2シーズンぶりになる。まずは「復活」の年にしたい。
2021、22年は最多勝、勝率第一位(22年は最優秀防御率も)に輝いた。当時の青柳は「パ・リーグには由伸(
山本由伸)という5冠を獲るバケモノがいるので、ちょっと劣る」と謙遜したものだ。
しかし、青柳の絶好調は23年に風向きを変える。8勝6敗、防御率4.57。
DeNAとの開幕戦(京セラドーム)こそ勝ったものの、それ以降は不調に陥った。
相手チームから研究されて打者に慣れられ、制球が甘くなったところを打たれたことなどが指摘された。再び上昇するためにキャンプ、オープン戦で厳しい練習に励んだ。
開幕投手はタイトル獲得への発奮材料にもなる。当初は
村上頌樹が有力視されていたが、
岡田彰布監督は「正月から決めていた」と青柳に託した。
「去年とは雲泥の差よ。最初から決めとったよ。1年ぐらいバッと2ケタ勝っても、そんな簡単にいかれへんで」と岡田監督。青柳本人も「誰かが(開幕投手指名を)言われるまで狙います」と言い続けてきたから、監督から直接指名を受けて気合を入れ直した。
実戦では打者にコースを投げ分け、クイックを試すなど順調に仕上がってきた。
「やってやろうという気持ち。これからどんどん状態を上げていく」
エース復活でチームを支えることが、タイトルへつながる道になり、それが連覇への近道となる。
写真=BBM