
攻守走で状況に応じたプレーができることが最大の武器
チームの誰にも負けない万能さがある。
細川凌平は、攻守走で何でも役割をこなせる新世代のユーティリティープレーヤーだ。
まずは守備。「去年7ポジションをやらせてもらって、たくさんの経験が積めました」。一軍の試合で守ったポジションは内外野すべて。「二遊間も守れて、外野も守れる選手はいないと思うので」と一軍定着への大きな
セールスポイントでもある。高校時代も経験していた外野や、プロ入り後に本職とした遊撃以外も日々の練習でカバー。内外野用で計8個のグラブを常に持ち、自ら一軍に居場所をつくる武器となった。
ちなみに昨季は緊急時に備えて捕手も練習していた。投球練習を受けたり、捕球動作を練習したり。試合での出場機会はなかったが、今でも「キャッチャーミットも一応、あるんですよ」。今季は捕手陣も充実しているだけに、緊急時に備える機会はなさそうだが、首脳陣にとってはありがたい存在に変わらない。
攻撃ではスタメンでも代打でも「常に最高の自分をイメージしながら」準備をしている。バントやエンドランなどの小技から本塁打を含めて長打も打てる、バラエティーあふれる打撃が売りだ。走塁では、ベンチスタートなら代走で出る機会を先読みしながら出番を待ち、塁に出ればいつでも盗塁を仕掛ける隙をうかがう。
新庄剛志監督も「彼は出たい、出たいという気持ちが強い。ものすごく使いやすい選手」と期待し、信頼も高い選手の1人。どんな場面でもチームを救える特殊能力を持っているのが、細川だ。
写真=BBM