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ソフトバンク・和田毅  追いつき、追い越して単独トップに/交流戦のキーマン

 

ソフトバンク・和田は今季、ヤクルト・石川の持つ記録を追い越せるか


 レジェンド左腕が、今季もセ・リーグ球団相手に白星を重ねる。昨年6月9日の巨人戦(PayPayドーム)。先発の和田毅が6回途中まで4安打1失点と好投し、この時点で石川雅規(ヤクルト)に並ぶ歴代最多の交流戦通算27勝目をマークした。前身のダイエー時代からともに黄金時代を支えた同い年の杉内俊哉(現巨人投手チーフコーチ)の26勝を上回り、「スギ(杉内)からすれば『ようやくか』と思うかもしれない」と苦笑い。「松坂世代」唯一の現役選手として、ユニフォームを脱いだ同世代の思いも背負い今季も躍動する覚悟だ。

 和田が交流戦通算白星で最多タイに並んだ翌日には、1歳年上のヤクルト・石川が西武戦で勝利し、28勝で再び単独トップに立った。2人は1997年夏の甲子園1回戦で、浜田高(島根)と秋田商高のそれぞれエースとして対戦。プロ入り後もリーグこそ違うが、同じ左腕として互いに意識し合ってきた。和田は石川が単独トップに立ってから6日後の阪神戦(甲子園)で4失点して黒星。再び石川に並べずに交流戦を終え、「僕の力不足かなと思います」と悔しさをにじませただけに、今年の交流戦にかける思いはより強い。

 今季はホーム開幕戦での先発が早くから内定していたが、開幕前の二軍戦で左手中指のマメの状態が悪化、登板を回避した。出遅れこそしたが、今季初登板となった5月6日の日本ハム戦(みずほPayPay)では今季初勝利。自らが持つ球団最年長記録を更新する43歳2カ月での白星を飾った左腕が、セ・リーグの打線の前に立ちはだかる。

写真=湯浅芳昭
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