週刊ベースボールONLINE

オーロラビジョン

楽天・小郷裕哉 リードオフマンが起爆剤になる!/交流戦のキーマン

 


切り込み隊長として役割を果たした。5月10日の西武戦(ベルーナ)。たった2球で追い込まれた直後の3球目。小郷裕哉が、外角直球を逆らわずにはじき返した。左翼線二塁打で出塁すると、中飛で三進後、パスボールで先制のホームを踏んだ。

 勢いは止まらず、終わってみれば6打数5安打の大暴れ。球団タイ記録の5安打で13対2の大勝に貢献すると「多分、生涯でも初の5安打。一番バッターとしてチャンスメークできた」と充実感をにじませた。

 3回の第2打席、6回の第4打席でも初回と同様、2ストライクと追い込まれてから安打を放った。「追い込まれてからの安打が多かったんですけど、いいアプローチができたと思います」。元々はパワーが自慢だったが、ミート力も向上してきた。

 交流戦でも起爆剤として期待したい存在だ。昨年の交流戦では主に「三番」として17試合に出場し打率.311、2本塁打、9打点の活躍。チームは交流戦前まではリーグ最下位に沈んでいたが、交流戦は9勝9敗の五分で乗り切った。対戦の少ないセ・リーグの投手も苦にしなかった小郷には、昨年以上の打棒を期待したい。

 プロ初の5安打をマークした背番号51について、今江敏晃監督も「入ってきたときからポテンシャルの高い選手と言われてきて、こうやって形になってきて、自信がついて。また一段階上のレベルの選手になっていってくれてるんじゃないか」と期待を寄せた。俊足巧打の外野手が、セの好投手を打ち崩してチームを勢いに乗せる。

写真=BBM
オーロラビジョン

オーロラビジョン

週刊ベースボール各球団担当による、選手にまつわる読み物。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング