輝ける“セ界の大砲”が、パ・リーグに襲い掛かる。不動の四番としてチームを引っ張る岡本和真は昨年、初めて交流戦MVPに輝いた。受賞会見では「まさか獲れると思っていなかった。(日本生命から送られる)セカパカクッションが欲しかったので、それが一番うれしい」と語って笑いを誘った。
チームは昨年、2014年以来9年ぶりの交流戦優勝を争って最終戦まで可能性を残したが、あと一歩で逃した。それでも岡本和は、18試合で打率は
ソフトバンク・
近藤健介の.413に次ぐ2位の.383、8本塁打と19打点はともにトップ。史上最多に並ぶ15四球で出塁率は.506をマークした。本塁打は15年に18試合制になって以降では、同年の
畠山和洋(
ヤクルト)、17年の
ゲレーロ(
中日)の最多記録9本に迫る勢いだった。
パ球団との対戦では初対戦の投手も増えるが、岡本和は「映像を見たり、スコアラーの方にいろいろ聞いている。いざ打席に立ってからは必死に食らいついていっているので」と高い集中力でデータ不足を補う。
今季は5月12日のヤクルト戦(神宮)で8号ソロを放つなど、セを代表する長距離砲として首位争いを演じる阿部巨人を引っ張っている。「交流戦は、いつも大事だと思っている」と語る主将が、今年も交流戦で大暴れする。
写真=BBM