
最強のムードメーカーのパワフルな打撃が戻ればチームの勢いも加速する
今季の
日本ハムでは、ヒットやタイムリー、ホームランを打ったときにみんながやっているポーズがある。右手で左肩付近をポンポンとたたくセレブレーション。「カバイエテポーズさ。母国のドミニカ共和国ではみんなやっていたんだ。それをチームメートがやってくれているのは、すごくうれしいよ」と話すのは
レイエスだ。
カバイエテとは、ドミニカ共和国では「いい選手」を意味する言葉。2月の沖縄・名護キャンプ中から
松本剛と「どちらが先にカバイエテになれるか」と競い合いながら互いにポーズを繰り出す姿がチーム内に浸透した。左肩をたたく右手で示す1~4本指にも意味がある。松本剛によると「4本が一番すごいらしい。なんか、あいつの中であるらしくて、『ま、今のヒットは2本だな』みたいな感じでやってくれたり(笑)。まあでも、楽しくやっているので」と笑顔で明かした。
同僚の名前や日本語も積極的に覚えて、ベンチでも大きな声で仲間を鼓舞するレイエスを
新庄剛志監督も評価している。開幕後は日本の投手への対応に苦しみ、5月13日に二軍再調整となったが、その翌日に指揮官は「(今後は)レイエスがキーポイントになってくるからね。ほんとレイエスは大好きだし、一生懸命プレーしてくれるし。1回ファームのほうでリ
ラックスしてもらって余裕を持って打席に立って(調子を上げてほしい)」と、あえてメッセージを送った。好調なチームにパワーあふれる最強のムードメーカーが戻ってくると、チームはさらに加速する。
写真=BBM