
今年9月で39歳になるベテランへ指揮官からの信頼は厚い
ヒーローインタビューの開口一番、
松山竜平は「お久しぶりです」と安堵の表情を浮かべた。6月9日の
ロッテ戦(マツダ
広島)の同点の8回一死一、二塁から代打で決勝二塁打。5月4日の
DeNA戦(マツダ広島)で2年ぶりとなる今季1号の決勝3ランを放って以来のお立ち台だった。
長いトンネルから抜け出した。打点は5月10日以来で、その後の14打席は内野安打1本だけだった。「やっぱり僕も人間なので、さすがにあれだけ出なかったら、ちょっと苦しかった」と本音を隠さなかった。久々V打の次戦の11日の
西武戦(ベルーナ)でも、1対0の7回にしぶとく犠飛。今季初の2試合連続の打点で、貴重な追加点をたたき出した。
昨季は代打打率.380とリーグトップの21打点だった。今季は6月24日時点で.200にとどまるも、
新井貴浩監督は「まっちゃん(松山)が行くところは緊迫した場面で、相手もいい投手のとこが多い。代打は、自分も経験あるけど、本当に難しい。そういった中でも変わらずいい準備をしてくれている」と信頼は変わらない。
9月に39歳になるチーム最年長のベテラン。今季で通算の代打安打は球団歴代で
西田真二の108本を上回り、現時点で112本まで積み上げてきた。「とにかく一日一日、ダメだったら次! と開き直ってやるしかないと思っている。それでダメだったら終わりだと思っている。それぐらい覚悟を持ってやっている」。チームは、6年ぶりのリーグ優勝に向けて首位争いを繰り広げる。シーズンが進めば進むほど、代打の切り札の活躍が欠かせないものとなる。
写真=BBM