最強便利屋としてゲーム中盤、終盤を託される。藤嶋健人が竜の強力ブルペン陣にあって、確かな存在感を放つ。6月6日の
ソフトバンク戦(バンテリン)で、また価値を上げた。
先発は本拠地で15戦連続で白星を手にしていない
柳裕也だった。勝てば2022年8月28日の
阪神戦以来。藤嶋の出番は6回、二死一塁。打席は主砲・
山川穂高だった。
中前へはじき返されたが、続く
近藤健介を一直に仕留めて一、三塁のピンチを脱出。チームは
清水達也、
松山晋也、
ライデル・マルティネスとつないでリードを守り切った。
「近藤さんには、しっかり内角へ投げ切れました。柳さんの出したランナーを還さなかったのが一番よかったと思います」。しびれる場面でパフォーマンスを発揮して、選手会長に本拠地2年ぶりの白星をプレゼントした。
勝ちパターンではなくとも、同等の役割を与えられる。
立浪和義監督は「そうボールが速いわけではないんですけど、力がありますよね。ゾーン内でどんどん勝負にいってくれる。期待しています」と語る。
リードしている場面だけでなく、同点や僅差のビハインドでもつぎ込まれる。そして結果を出すのが藤嶋となっている。
「僕はどんな場面でもいきたいと思っています。高卒で入団して8年目。投げることは大好きですし、みんなで勝ったときはすごくうれしいです」
純粋な気持ちでプレーし、同月11日の
日本ハム戦(エスコンF)では通算250試合登板をマークした。6月14日に登録抹消となったが、やがて戻ってくるはず。価値ある存在として次は300試合を目指していく。
写真=BBM