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西武・今井達也 心技体すべての要素で大飛躍を遂げている右腕/夢の舞台へ向かって

 

白星に恵まれないが、安定した投球を続けている今井


 開幕前の時点では高橋光成今井達也平良海馬隅田知一郎松本航に加え、今季から先発に転向したボー、さらにドラフト1位ルーキー左腕・武内夏暉と、西武の先発ローテーション候補の充実ぶりはリーグ屈指とも目されていた。だが、いざ開幕すると高橋が出遅れ、復帰後も7月2日現在(以下同)、10試合先発で未勝利と精彩を欠く状態が続いている。さらに平良も4月30日の登板を最後に右前腕の張りのため長期離脱中。さらに、セットアッパーの最有力候補だった甲斐野央の故障により、松本が中継ぎ転向となるなど、誤算の連続だ。

 その中で期待どおりの活躍を見せているのが今井だ。ここまで13試合に先発し4勝4敗、防御率2.08と、勝ち星こそ4勝止まりだが、その内容は安定しており、自身が強くこだわる「毎試合ハイクオリティースタート」も目標も、13試合中9試合とリーグ1位の数字を誇る。直球の平均速度も152.9キロと、昨季の151.1キロを大きく更新。さらに奪三振数もリーグトップを独走と、まさにエースとも言える熱投が続いている。

 オールスターファン投票の先発部門では6位となっているが、実際に打席に立った選手の印象から選手間投票、または監督推薦での選出は十分考えられるだろう。第1戦が本拠地・メットライフドーム(当時)で行われた2021年の球宴に監督推薦で選出され、二番手として2回を投げ、無失点に抑えた今井。以来、自身2度目の出場となるか。プロ8年目を迎えた今季、心技体、すべての要素で大躍進を遂げている大器の非凡さを、もっともっと多くの野球ファンに証明したい。

写真=BBM
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