6月8日、
中日との交流戦(バンテリン)。6回2失点でプロ初勝利を飾った古謝樹は満面の笑みを浮かべていた。初回に2点を献上しながら、その後に味方打線が爆発。「もう、うれしいの一言です」と喜びをかみ締めた。
湘南学院高、桐蔭横浜大を経てドラフト1位で入団した最速153キロ左腕。同戦での最速は147キロ。9安打を浴び、3回以外は毎回走者を出した。それでも、しぶとかった。ツーシームにスライダーを織り交ぜ、失点を許したのは初回のみ。「点差はあったんで、ワンヒットはオッケーくらいの気持ちで」。新人とは思えないほど、心には余裕があった。
キャンプでは一軍スタートも、開幕は二軍で迎えた。だが、二軍での日々を力に変えた。日米通算197勝の
田中将大から「立ち上がりから全力で抑えるよりも、7、8割くらいで投げて打ち取れれば成功体験になる」と助言を受けた。同戦で2回以降に見せた投球は、そのアドバイスを生かしたようにも見えた。
7月15日時点で5試合に先発し2勝3敗、防御率3.00。ドラ1ルーキーとしては物足りない成績かもしれないが、本領を発揮するのはまだまだこれから。真面目で貪欲に取り組む姿勢を見ても、さらなる成長が期待できる。
今江敏晃監督も「まだまだおぼこいけど、ひと皮もふた皮もむけて球界を背負う選手になってもらいたい」と期待を寄せる逸材。「これからもひたむきに」と語る182センチ左腕は、飽くなき向上心を胸にさらなる飛躍を目指す。
写真=BBM