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広島・ハーン “怪腕”の雰囲気も漂わせる無失点左腕/助っ人前半戦通信簿

 

まだ一軍で12試合の登板だが抜群の安定感を見せている


 力強さに陰りはなかった。来日1年目のテイラー・ハーンは、7月9日の本拠地・マツダ広島巨人戦の9回に登板。先頭・岸田行倫への4球目の直球は155キロを計測。22球は要したものの、しっかり三者凡退。「勝っていても負けていても、ゲームへの入り方は変わらない。とにかく攻めの姿勢でどんどんアウトを取っていくこと」。体調不良での離脱を感じさせず、デビュー登板からの無失点を8試合とした。さらに前半戦終了まで12試合に伸ばした。

 紆余曲折を経て、シーズン折り返しまで歩みを進めてきた。春季キャンプ中にコンディション不良となり、実戦デビューは4月25日のウエスタン・くふうハヤテ戦(由宇)。出遅れはあったが、そこから二軍で10戦無失点。5月29日のオリックスとの交流戦(マツダ広島)で一軍デビューを果たし、その後は「NPB感染症特例」での抹消もあった。まだ一進一退の状況だ。

 マイナー通算116登板で奪三振率10.94を誇り、メジャー通算12勝で2021、22年には当時エンゼルスの大谷翔平を12打数2安打、5奪三振に抑え込んだ実績も持つ。150キロ台中盤の速球がありながら、一軍12登板で1四死球と制球力も抜群。まだ未知数であるものの、“怪腕”の雰囲気も漂わせる。

 今季はロベルト・コルニエル以外の投手、野手の計4人の助っ人を刷新した。だが、開幕から誰一人として結果を出せず、すでにマイナー74発のマット・レイノルズは左肩手術で退団。前半戦は“全壊状態”だった。シーズン終盤に向けて助っ人の活躍なくして、6年ぶりのリーグ優勝は見えてこない。

写真=BBM
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