左腕・小島和哉がエースとしての意地を見せた。
前半戦最終登板となった7月19日の
日本ハム戦(ZOZOマリン)。
「ここまでの集大成。しっかりと自分のピッチングをしたい」と臨み、7回まで無安打と圧巻の投球を披露した。
だが、ノーヒットノーランの偉業もチラつき始めた終盤8回、早大時代の2年先輩・
石井一成に夢を打ち砕かれた。3ボール1ストライクから外角寄り直球を完璧にとらえられ、打球は右翼席へ。9回には
郡司裕也にも被弾し、ソロ2発のわずか2安打で今季7敗目を喫した。1人で投げ抜いた左腕は「どっちのホームランも防げた2本だったので、チームに申し訳ないです」と、自身を責めた。
自己最多7勝(7敗)、防御率4.11で前半戦を折り返した。キャリアハイの10勝(20、21、23年)に向け、順調に白星を積み重ねている。
今季は6月に3戦で30安打22失点と不調の時期が続いたが、一度も離脱することなく、前半戦はチームトップとなる105イニングに到達した。
7月5日の
西武戦(ベルーナ)では気温35度以上の猛暑日の中で力投。汗だくになり、マウンド上で苦悶の表情を浮かべて胸を抑える場面もあり、本人は「おそらく熱中症。心臓がぎゅっとなって。ちょっと息できなかった」と振り返ったが、6回2/3を投げて3失点で勝利投手となった。
3年連続で規定投球回に到達しているタフガイが、昨季課題となった後半戦も必死に腕を振る。
写真=兼村竜介