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ヤクルト・大西広樹 場面を問わずフル回転/頼れるタフネス

 

昨季に記録した自己最多46登板の更新は間近だ


 今や、ヤクルトのブルペン陣には欠かせない存在となっている。5年目の大西広樹は8月4日時点でチーム最多の37試合に登板。同最多タイの14ホールド、防御率1.06とフル回転の活躍を見せながら、抜群の安定感を誇っている。

「オフシーズン、両指にちゃんとかけて真っすぐを投げることをやってきたので、それが徐々にできてきているのかなと。しっくり来ているわけではないので、まだまだできるなというところですね」

 年々進化してきた。2020年に大商大からドラフ4位で入団。プロ入り時の直球の最速は148キロだったが、肉体強化に励んだ結果、直球は常時150キロを超えるまでになった。石井弘寿投手コーチも「大西は本当に体が大きくなった。リリーフ投手にとっては重要なこと」と証言。最近は勝ちゲームで登板することが多いが、負けていても、同点でもどんな場面でもマウンドに上がるタフネスさが大きな売りだ。

 切磋琢磨できる存在が大きい。1997年生まれの同学年には吉村貢司郎高橋奎二小澤怜史らがいる。高橋は昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に選出されるなど知名度も高いだけに「俺らも負けるわけにはいけない。高みを目指して、あいつを越えると思ってみんなやっている」と鼻息は荒い。

 そして、今年は夢の祭典であるオールスターにも監督選抜で初選出。セ・リーグの代表として本拠地・神宮球場で行われた第2戦に登板した。厳しい戦いが続くチームだが、浮上に向けて背番号44は必要不可欠だ。

写真=BBM
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