先発出場機会も増加中。背番号64がフィールドを駆ける
フレッシュなプレーで球場を沸かせている。2021年秋のドラフト会議でBCL/信濃から育成1位で入団した左投げ左打ちの外野手、
岩田幸宏だ。俊足と高い守備力が一番の武器で、3年目を迎えた今年3月31日に支配下登録された。
「やることは同じです。(一軍に)上がったからといって練習をやらないわけではないですし、育成以上に頑張らないといけない。一、二軍違いますけど、一生懸命ワンプレー、ワンプレー頑張るだけです」
持ち味を発揮した試合があった。5月12日の
巨人戦(神宮)。1点リードの8回から中堅の守備に就き、二死一、二塁から中前打を捕球すると鋭く、ブレない好返球で二塁走者を本塁で補殺。「(打球が)飛んできたらバックホームに投げるというのは分かっているので、とにかくエラーしないことだけは考えていました。(送球が)シュートするので、それを考えて投げた」とうなずいた。
チームを救うビッグプレーに
高津臣吾監督は「準備とファームでやってきた練習が大事な場面で生かされた。ファームのコーチもうれしかったんじゃないかなと。本人がもちろん一番うれしいし、こちらも盛り上がった。相手の勢いを止めるワンプレーだった」と賛辞を惜しまなかった。
悔しさをぶつけた。同3日の
中日戦(神宮)で1点リードの7回に代走で出場したがけん制死に。チームはサヨナラ勝利を収めたが、先輩・
西川遥輝に胸を借りて泣く姿があった。
一瞬が勝敗を分けるプロの世界。若き新星は経験を積みながら、がむしゃらにチームに貢献している。
写真=BBM