虎視眈々とタイトルを狙う。今季、日本通運からドラフト6位で入団した新人右腕・古田島成龍が着実に数字を積み重ねている。
25歳右腕は「ルーキーなので、怖さを感じずにマウンドに行ければと思っています。自分の持ち味は気迫の投球。技術ではまだまだ全然届かないので、少しでも強い気持ちでマウンドに向かっていけたらなと思っています」と深くうなずく。
プロ初登板は4月6日の
ロッテ戦(ZOZOマリン)だった。任された1イニングを無失点で切り抜け、力強く拳を握った。
4月20日の
ソフトバンク戦(PayPayドーム)では、同点の延長11回に登板。制球が定まらず、3つの四球を与えるも二死満塁のピンチから
牧原大成を二飛に仕留めた。プロ初ホールドを記録すると、かぶっていた帽子を吹き飛ばすほどの“絶叫”でチームメートをもり立てた。
その後も無失点投球を続け、6月27日のソフトバンク戦(京セラドーム)でプロ初失点を喫するまで、22試合連続無失点。新人投手による開幕からの連続無失点試合で、
広島・
栗林良吏、
楽天・
宮森智志に並ぶ日本タイ記録を達成した。
なおも好投を続け、9月8日時点で45試合に登板して2勝1敗23ホールド、41.2イニングを投げて自責点はわずか4。防御率は驚異の0.86を記録している。このまま好投を続ければ新人王も狙える位置につけているが、結果は後からついてくるものだ。
「目の前の試合に全力を尽くしていくだけです」と、黙々と汗を流し続けていく。
写真=BBM